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「東方連奏曲 Pianoforte」の採譜裏話 〜 はじめに

当サイトをご覧の皆様の応援あって、遅れながらも「東方連奏曲 Pianoforte」に関わる活動を完了できましたことを感謝いたします。東方に出会い2年が経ち、未だ東方愛は冷めるものではありません。それは、原作であるSTGの魅力は勿論、今回採譜を手がけました「東方連奏曲 Pianoforte」のような素晴らしい二次創作が日々生まれているからだと感じています。残念ながら本年の例大祭は中止となってしまいましたが、3月11日に発生した東北・関東大震災の被災者の辛さを思い、今一度全ての人が心をひとつに復興を願うときであると思います。

カワイスコアプレーヤーの限界との戦い

さて、「東方連奏曲 Pianoforte」採譜動画制作の裏話ですが、前半と後半に分けて投稿した楽譜は、カワイさんから無償で配布されているスコアプレーヤーを使って打ち込んでいました。それはまさに連奏曲を攻略したい思いだけで動いていました。装飾音を表記できないので32分や16分音符を駆使して再現したり、ペダルで響かせることができないのでほぼ全ての小節において同じ音符をいくつもスラーで繋げたり(一番大変な作業でした)、そのせいでファイルサイズが大きく膨れ上がり、一つ一つの動作に長いタイムラグが生じたり・・・といった苦労はありながら、音を拾う活動はとても楽しくやっていました。「神曲」であり聴くことしかできない立場から、一曲、また一曲と楽譜に起こしていくことで、理解できる立場に変わっていくように感じました。この気持ち故に、「1から全てをやる」「しらは様からヒントを得ずに自力でやる」ことに確固たる拘りを持っていました。

まとめ動画の制作

前半と後半のまとめ動画は、しらは様から作ってくれないかとの言葉をいただき、制作したものです。こちらの方は新しいアイテム(SSW、カワイスコアメーカー)を使い、前より恵まれた環境で制作に傾倒することができました。カワイ製品の口コミのようになってしまいますが、プレーヤーでピアノの右手パートと左手パートを個別にしてしまうと、一括コピーでメーカーに貼り付けられないとか、最大1ページ分ずつしかコピペできないとか、マイナーな拍子は指定できない、ペダル記号の位置が周りの操作と連動して変わってしまうといった細かい不便さがあります。しかしピアノ音源はプレーヤーより圧倒的に生演奏に近づき、聴いて不快になることはありません。私はメーカーで録音はせずに、音やテンポを指定してMIDI出力したものを、SSWでタイミングやベロシティを調整し、録音しました。これは動画をなるべく心地よく視聴していただきたいためで、あくまで主役は楽譜ですから、細かい調整で必ずしも原曲の再現性を追求するものではないことを明記いたします。

今後の採譜活動について

話は今後の展望に移ります。私は一就活生ですが、尊敬しております神主ZUN様、しらは様初めとする二次創作主の方々が次々と新しいことに挑戦していく中、遅れずについて行きたいと思うのが性分でございます。自身のアレンジ能力向上のため、また「このアレンジを弾いてみたい」という意欲の手助けのために、採譜活動を続けていく所存です。「東方連奏曲U」も視野に入れておりますが、耳コピを含む採譜にするか否かは未定です。

最後に

私自身これだけの作業量を途中で放らなかったことに驚きです。自力でやることに拘って、完成度に関しては不完全なことは明白ですが、私の1つの成長物語として楽譜を見ていただけたら幸いです。暖かく見守って下さった皆様、そして何ヶ月にも渡りお付き合いした「東方連奏曲 Pianoforte」アレンジ主のしらは様、本当にありがとうございました。

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